統合失調症と言われたときは、これまでの生活が全部変わってしまうんだと思い込んでいた。
確かにできなくなったことも少しはあったけれど、だんだんと病気が良くなってきたら、元の生活に戻れるんじゃないか、って思えるようになったんだ。
統合失調症になっても僕の人生は僕のものなんだ。
あきらめることばっかりじゃなくて、前を向いて一歩ずつ歩いて行こう。
「やりたいこと」を「できること」にするために。
統合失調症とは?
感じ方や考え方、行動をまとめることが
うまくいかなくなる脳の病気です。
幻覚や妄想があらわれたり、
意欲の低下や感情の鈍化があらわれたりします。
100人に1人くらいの人がかかるといわれていて、
珍しい病気ではありません。
統合失調症は適切な治療を行うことで、
少しずつ回復に向かっていきます。


統合失調症だからって
あきらめない。
できることを
増やしていくんだ。
平岡和也 26歳
就労移行支援施設でリハビリ中
まじめで優しい性格。草野球チームで、ピッチャーとして活躍していた。
大学卒業後、食品会社に就職し営業部に配属された。思ったように営業成績が伸びず、悩む日々が続いていた。
2年前に、会社ですれ違う人みんなから悪口を言われているように感じ、上司に相談したところ、精神科の受診を勧められ、統合失調症と診断を受けた。
治療のため退職したが、現在は症状が落ち着いており、もう一度「一般企業に就職したい」と思い、リハビリを行っている。
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コンテンツ
僕は今、
前を向いて歩いている
できることが増えるのがうれしくって、
毎日リハビリに取り組んでいるんだ。
登場人物
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長浜忠彦 31歳
家に引きこもりがちで、コミュニケーションも思うようにいかないこともあり、自信がなくなってしまった。
以前のように外出できるようになるには、どうしたら良いか悩んでいる。 -
市川彩 28歳
リハビリに取り組んできたかいもあって、1人でできることが増えてきた。
そろそろ働きたいと思う気持ちもあるが、ちゃんと仕事ができるのかな?という不安も大きい。 -
平岡和也 26歳
2年前に統合失調症を発症し、治療のため退職した。
現在、症状は落ち着いて、リハビリも順調に進んでおり、以前のように一般企業への就職を目指している。 -
河原優香子 23歳
自分の病気の全部をわかってもらうことができなくて、歯がゆさを感じている。
同じ病気を持つ仲間ならわかってくれると思い、仲間を探している。 -
中竹賢人 24歳
統合失調症の療養生活が長くなり、生活や医療にかかる費用の負担が大きくなってきた。
社会保障制度には、どんな制度があって、どのように利用したら良いかを教えて欲しい。 -
嶋田聡志 56歳
総合病院、精神科の部長。
日本精神神経学会専門医で統合失調症の診療経験が豊富。患者さんを中心とした治療をモットーに、一人ひとりに寄り添った治療を目指しつつも、理想と現実のギャップに悩む日々を送っている。
趣味は野球観戦とジム通い。
監修:北里大学医学部 精神科学 主任教授 稲田 健 先生